久徴祭開催に寄せて
お祭りを楽しもう
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校長 森山祐次

 鷹の沢の秋は久徴祭によって始まる。本校の学園祭が「久徴祭」と名を変えてから今年で第9回となった。

 今年のテーマは、「わ」(輪・和・我)である。 山高生1200人がお祭りに自ら参加して大いに楽しむときである。 今や久徴祭は恒例の年中行事として定着しており、マンネリ化を危惧する声もあるが決してそんなことはない。 毎年、お祭りをする生徒諸君は学年が進むと、 それぞれ新しい役割を担って活躍しており、また生徒会の諸君も暑いなか、お祭りの準備に汗を流している。

 学園祭の歴史をひもとくと、高校統合に伴う男女共学の新制高校となって、第1回の運動会は昭和24年10月に行われた。 班分けは生徒を生まれ月で縦割りして、12ヵ月を2ヵ月毎の6班に分け、 1年生から3年生まで同じ生まれの月の物が集まって、共同で作戦・応援・選手選考等に当たった。 この方法は他にあまり例をみないユニークなものであり、近年まで踏襲されていた。さらに画期的な試みであったのは、 当地方では初めての男女によるフォークダンスであった。 私も生徒のときに女の子の手をとって踊るのが恥ずかしくもあり、嬉しくもあった。 第1回の運動会は、これらにより学園の空気をほぐし、校内の融和を図るのに大きな役目を果たしたとある。

 文化祭も翌年から始まったようである。これらは3年毎に行われており、 私が1年生の時には第4回学園祭が9月の11日から3日間、運動会とともに開催された。 当時、市内を練り歩いた仮装行列は名物であった。 この後、いくつかの変遷を経ながら今日の久徴祭につながっている。 また、来年度から3ヵ年をかけて校舎改築がなされるので、 このお祭りも少しの間は場所を変えることになるだろう等と思ったりしている。

 ところで、大切なことは今年のお祭りを楽しむことである。 肩の力を抜いて祭りの囃にのることである。生徒諸君ににとって思い出の多い久徴祭となることを期待している。


「創造性豊かな久徴祭を」
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生徒指導部長 中島儀夫

 原稿を書いている現在、まだ夏の盛りである。今年の夏は例年以上に厳しかったように感ずる。 この猛暑・残暑の時期こそ出雲高校の文化祭・体育祭である“久徴祭”の時期だと思う。

 すでにテーマが決まり、体育祭の班編成や選手も決定されている。 一方クラス催し物のプランも決定されている。 2年生の催し物は当初は例年のようにイベントものが多かったが、再考を促したところ、 今年は内容が改まったものが多いと聞いている。 さて実際の場でどんな催し物が出現するか期待される。

 文化祭を思い浮かべるとき、近年は文化の印象が少なく、祭りの色彩が濃厚だという面が見えてくる。 もっとも若者らしい文化を創造し、主張してほしいという願望を持っている。

 現在では伝統文化と言われるものでも、その創成期には必ずやそれまでの伝統文化との衝突があり、 それを乗り越えていく過程を歩んで形成されたと思う。 よく知られているように「Culture」には「耕す」という言葉との関連がある。 今まで誰もが手がけていなかった未開の地を耕す汗を流して欲しい。拙さはあってもいい、 それを上回る創造のエネルギーを発揮してほしいものだ。

 普段は体育系の部活動に比して地味な文化系の部にスポットライトが当たるのが文化祭である。 活動自体は地味であっても良い。 観客をとらえる〜会場に足を運ばせる、 内容(作品)を鑑賞してもらう〜宣伝・アピールの方法にはより一層の工夫を凝らして、 活気のある会場にしてほしい。

 最後に“久徴祭”を集団の力を発揮する場にしてもらいたいという願いがある。 生徒会を中心に、体育祭の各班・クラス催し物ではクラス全体・文化部の発表では部全体の、 そしてこれらの活動を見守ってきた顧問・担当の教職員と一体になって出雲高校の力が結集された 感動的な“久徴祭”が展開されることを期待している。


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